手数料を抑えて
資産運用を行うべき理由

資産運用において、手数料は投資家の頭を悩ませる存在です。全体の取引額からみれば手数料はごく少額なので見過ごしている方も多いかもしれませんが、ここをしっかりと抑えておくことで着実な利益アップにつなげることも不可能ではありません。手数料がかかる場面やその影響について一度よく考えてみましょう。

「手数料の考え方が投資の成功を左右する」

資産運用を始めたばかりの方は、どうしても個々の金融商品が「いくら値上がりするのか」といった点に目を向けてしまいがちです。しかし、金融商品や株の購入には、投資内容そのものの損益に関わらず手数料という一定の「損失」が必ず出ることを忘れてはいけません。手数料は、資産にボディブローのようにジワジワと影響を与えるコストのひとつ。ここをいかに削るかで長期的な投資結果に大きな差が出てきます。

たとえば、手数料が1.5%と0.2%の投資信託を毎月1万円ずつ40年間積み立てた場合、両者の手数料には100万円を越える差が生じるのです。場合によっては、手数料が投資によって生み出された利益を食いつぶし、結果的にマイナス収支となることすら珍しくありません。

ベテランの投資家になって十分に資産を増やせば、少額の手数料などは気にしなくても良いような運用スタイルになれると考える方もいるかもしれませんが、それは間違っています。巨額の利益を稼ぎ出している優秀なトレーダーほど、手数料のような小さなコストには敏感なのです。別の言い方をすれば、わずかなコストにもシビアな目を向けられるセンスのある投資家だけが、厳しい市場を勝ち残っていけるとも言えるかもしれません。

「手数料の種類」

手数料は売買時にかかるコストと、運用期間中にかかるコストとに大別できます。

売買時・契約時にかかるコスト

株の売買、投資信託の契約、金融商品の契約や売却時には手数料がかかるのが一般的です。特に注意したいのは金融機関の窓口でさかんに勧誘している投資商品であり、3~4%という高額の手数料がかかることがあります。年利3%で運用できる商品の購入時に3%の手数料がかかるとすれば、購入から1年間は手数料のために運用しているのと同じことです。

一方、株に関してはオンライン取引の登場によって以前に比べて売買手数料を抑えられるようになりました。オンライン取引では0.05%程度のわずかな手数料で売買が行えます。そういった低コストでの短期取引を繰り返すことによって、デイトレーダーと呼ばれる投資家たちは多額の利益を生み出しているのです。

運用期間中にかかるコスト

投資信託などの金融商品では、信託報酬という形で運用中にコストがかかってきます。信託報酬は商品によって0.2%台~2%前後とまちまちです。1ヶ月単位でみてみると小さな額ですが、こういったタイプの投資は10年や20年といった長いタームで運用するのが多いため、その分信託報酬の累積総額は大きくなります。わずかな信託報酬も積もり積もって大きなコストに膨れ上がることを想定しておかなくてはなりません。

また、信託報酬だけでなく、資産を預かることに対して手数料を取る金融商品(ファンドラップなど)や、途中解約に対して手数料がかかる金融機関もありますので注意が必要です。

「手数料は投資信託によって異なる」

投資信託にかかる手数料は、商品ごとにそれぞれ異なります。「運営している金融機関が同じならどの商品の手数料も同じ」と思ってしまう方も多いのですが、それは勘違いです。投資信託を契約するのであれば、購入時手数料や信託報酬を検討材料に入れ、見かけの運用実績だけでなく、コストを引いたあとの実際の利益がどれほどなのかを冷静に判断しましょう。

リスク管理の観点から言うと、どんなに優れた運用実績を誇る投資商品でも、手数料や信託報酬が高ければそれだけリスクは高まります。仮に、今までの運用実績が10%で、信託報酬が5%の投資信託があるとしましょう。単純計算で5%の利益が見込めると考えてしまいそうですが、利回りの10%という数字はあくまで期待値的なリターンであり、反対に信託報酬の5%という数字は確実にかかってくる確定的なコストです。極端な話をすれば、市況の動き次第で利回りは0%となり、さらに信託報酬の5%はかかり続けるという「持っているだけで損をする商品」となる可能性もあります。

仮想通貨投資の手数料もさまざま

仮想通貨投資は、初心者がチャレンジしやすいことでも人気を得ている資産運用の方法です。仮想通貨も投資信託同様、手数料はさまざまで、仮想通貨の取引を行う取引所によって、取引手数料やスプレッドが異なっています。

仮想通貨の購入方法によって異なる手数料

仮想通貨の取引を行うためにはまず、仮想通貨を買う必要がありますが、基本的には販売所か取引所で購入することになります。販売所は、特定の仮想通貨の販売元から直接購入する方法で、注文する際に値段指定はできません。販売所だと、必ず売買ができるメリットがあり初心者でも利用しやすいですが、取引所で買うよりも、手数料が高くなります。

そして、取引所では、仮想通貨を所有する他の一般ユーザーから購入します。仮想通貨をいくらで売りたい(買いたい)かという注文が並んでいるため、その中から希望する購入価格を指定して注文するシステムです。取引所の方が、購入する際の手数料を抑えられるため、結果的に仮想通貨をより安く購入できるのです。そのため、仮想通貨を購入する際は、「確実に買いたい」、「より安く買いたい」など、そのときの状況に応じて購入方法を判断しましょう。

取引所によっても手数料は異なる

仮想通貨を取引する取引所によっても、手数料やスプレッドなどに違いがあります。そのため、自分が扱う仮想通貨が決まっているのなら、どの取引所を利用すれば、手数料がより安くなるのかを事前に調べておくと良いでしょう。期間限定で、取引手数料が無料になるキャンペーンを行っている取引所もあるため、うまく活用したいものです。

またスプレッドは、それぞれの通貨ペアごとに設定されているため、同じ取引所でも、どの仮想通貨を扱うかによってスプレッドに違いが出ます。取引所を選ぶ際には、手数料とともに通貨ペアのスプレッドも合わせて確認しましょう。

取引所への入金方法で異なる手数料

取引所を利用する際には、規定の手続きを行って口座を開設した後、お金を入金して仮想通貨を購入します。入金方法には、銀行振込やコンビニ入金、クレジットカード購入などがありますが、クレジットカードを利用する場合は、手数料が割高になります。そのため一般的には、銀行振込が利用されるケースが多いです。一部の銀行では、土日も手数料無料で振込ができるので、うまく活用することで振込手数料も抑えられます。このように、仮想通貨投資をするには、取引手数料以外の手数料も発生するため、注意が必要です。

「手数料にもっとこだわろう」

初心者の方は、「手数料や信託報酬が高いファンド=実績があるファンド」という思い込みに陥りがちですが、それは間違いです。運用にかかるコストの大小と実際の運用実績との間に明確な相関関係はありません。こういった思い込みのある方は、ファンドの営業などに勧誘を受けて、あまり質の良くない商品を勧められるがまま契約してしまうことが多いようです。商品の手数料や信託報酬が高いのか安いのかわからなくて迷ったときは、同種の他の商品のコストと比較し、その商品にかかるコストがどの程度の水準なのかを知っておくだけでも自衛になるでしょう。

手数料や信託報酬などは、投資商品そのものの利回りに関わらず必ず発生してくるコストです。必ず払わなければならないものだからこそ、できる限りコスト削減にこだわって運用を行うのが賢く資産を増やすコツだと言えるでしょう。

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