純金積立低リスク・ミドルリターン
初めてでも安心の長期型資産運用法
純金積立による資産運用とは、毎月契約時に定めた金額で金を購入し、それを積み立てていくという方法です。毎月1,000円から始められる商品もあり、資産運用は初めてという人や大きなお金はかけられないという人に向いている方法です。
購入した金は契約をした取扱会社に預けて管理を任せるというかたちになりますので、自ら何かをしなければならないということがないのも、運用初心者が取り組みやすい理由の一つとなっています。また、金は世界的な安定資産といわれているので、株や債権などに比べて価値がなくなるというリスクが考えにくく安全性が高いというのも、純金積立による資産運用のメリットとして挙げられています。
ただ、積立型で長期間かけて資産形成していく商品となりますので、短期間で資産運用をおこないたいと希望される方には適さない方法と言えるかもしれません。
純金積立で得られるリターンはどの程度か
純金積立の場合、預貯金や株式投資などに比べて利子や配当金が発生せず、売却益のみが利益となりますので、その点を考えるとリターンは少ない商品と言えると思います。しかし、金相場が値上がりしたタイミングで売りに出した場合、大きな売却益が発生する可能性があります。ですが基本的に金相場は安定しており、あまり大きな変動というのは考えにくいです。そのため、大きなリターンも期待できない商品と言えるかもしれません。
純金積立で資産運用するリスクを考える
価値が0になる心配がなく、安全性の高さで注目される純金積立ですが、利子や配当金などはなく、元本保証をされている商品ではありません。そのため、短期的な金相場の下落や為替レートの変動により損が出る可能性があり、元本割れを起こすリスクも考えられます。また、商品や取扱会社によっては、管理費や手数料などが多くかかる場合もありますので、商品を選ぶ際にはその点を十分チェックして比較検討されると良いでしょう。
純金積立の手数料を知る
純金積み立ての主要な手数料は、以下の5種類です。1,購入手数料、2,売却手数料、3,年会費、4,スプレッド、5,引き出し手数料。純金積立を扱う取引会社は多く、手数料も会社ごとに変わってくるので、事前の確認が重要です。
購入手数料
金を買うときにかかる手数料です。会社によっては積み立て金額によって手数料が変わる場合もあります。安いところでは2.5%程度からあります。
売却手数料
保有している金を売る時の手数料ですが、現在では、手数料を取らない会社がほとんどのようです。
年会費
金投資の口座を保有しているだけでかかる費用です。会社によって無料のところや初年度無料などの違いがあります。
スプレッド
金の価格は常に変動していますが、ある同一の時点においても、金を「買う価格」と「売る価格」の差額があり、これをスプレッドといいます。金を買う時の価格は高く、売る時の価格は安く設定されています。このスプレッドの値は会社ごとに異なります。株式や債券にはスプレッドはなく、金以外には外国為替に存在します。
引き出し手数料
純金積立をしてきた金を、金そのものにして口座から引き出すときの手数料です。一般的にどの会社でも引き出す単位(重さ)に比例して高くなりますが、例えば500g以上は無料という会社もあります。また、会社によっては、金を引き出せない会社もあるので注意が必要です。
純金積立の始め方
純金積立は、売買を扱っている業者で積立の手続きをすれば終わりです。ここでは、純金積立を取り扱っている業者、および業者選びのポイントについてまとめました。
純金積立を行う業者を知る
純金積立を行なう場合には、最初にどの業者を通じて取引を行なうかを考えましょう。主に、金属メーカーや証券会社などを通じて純金積立を行なうことになります。
- 金属メーカー・地金商
金属を取り扱う金属メーカーや地金商などで純金積立を行なうことができます。これらの業者は金融機関ではないので、一般に口座を作る必要があります。基本的には、月々引き落としされる預金口座の情報と積立金額の申告のみで純金積立をスタートすることができます。
- 証券会社
純金積立を取り扱っている証券会社も多く存在します。証券会社で純金積立を行なう場合には、まず一般口座を開設する必要があります。その後、一般口座内で純金積立の設定をするか、または一般口座とは別で純金積立専用の口座を設定するか、といった流れが一般的です(証券会社によって異なります)。
業者の選び方のポイント
取引業者を選ぶ際には、その業者の金の保管方法、保管料など様々な側面を比較したほうが良いでしょう。
- 金の保管方法
金の保管方法には、消費寄託と混蔵寄託の2種類があります。
消費寄託とは、積み立てた金の所有権を業者に移行させ、その金を業者が様々な形で運用するシステム。顧客が返還請求を行なえば、所有権は速やかに顧客に戻ります。
混蔵寄託とは、積み立てた金を、業者の財産とは別に業者が単純保管するシステム。所有権は顧客に帰属したままです。もちろん、いつでも返還請求を行使することができます。
- 保管料
業者によって保管料は様々なので、事前に確認しておくようにしましょう。
なお、消費寄託の場合は保管料が無料となり、混蔵寄託の場合は保管料が発生する場合があります。
- スポット購入の最低購入金額と手数料
定期積立を行なう一方で、時々、スポットで別途購入する可能性があるのであれば、スポット購入の最低購入金額と購入手数料を確認しておきましょう。
- 積立の一時休止制度の有無
純金積立を一時的に休止することができるかどうかを、事前に確認しておいたほうが良いでしょう。急な資金の入用が生じる可能性もあるからです。
- 他金属の積立の有無
興味次第ですが、金以外にもプラチナや銀などを積み立てることができるかどうかを確認しておいても良いでしょう。
純金積立で成功するための4ポイント!
銘柄によって価格が変動する株式とは違い、金はそれを保有する投資家に対して平等に値動きします。
そのため、株式に比べれば大きく失敗するリスクは低いのですが、少しでも投資を成功に導くために、最低限、次の4つは理解しておいてください。
1、勧誘が強引な業者を選ばない
投資の仲介を行なっている業者は、他の種類の業者に比べて、若干、営業勧誘が強めです。その点に不信感を抱く必要はないのですが、あまりにも勧誘が強引であれば考え物です。
「絶対儲かるからもっと資金を入れたほうが良い」「他の金属もどんどん積立をしたほうが良い」「スポット買いを行なって積極投資を行なったほうが良い」「情勢不安な今だからこそ、すぐにまとまった資金を入れたほうが有利」などなど、顧客が素人であることを良いことに、様々な甘い言葉で勧誘してくることがあります。
基本的に純金積立は貯蓄性の高い投資なので、業者がどんなことを言ってくるのであれ、大きく儲かるという発想は持たないほうが良いでしょう。
2、無理な積立額を設定しない
純金積立を始めると、月々定額が預金口座から引き落とされる仕組みとなります。月々、余裕資金スレスレの金額で純金積立を始めてしまうと、いざまとまったお金が必要となったときに、手元に現金がないといった事態にもなりかねません。純金積立に限らず、すべての投資は生活に優先させるべきではありません。
3、スポット買いはなるべく控える
自己判断、または業者からの勧誘によって、スポット買いをしたくなるタイミングもあるでしょう。そのスポット買いが成功すれば良いのですが、成功する保証はどこにもありません。
投資は、未来を予測して現在行うものです。何らかの情報が出た時点で投資をしても、その時点が高値であるケースが非常に多く見られます。少なくとも新聞やニュースなどの情報が出てからスポット買いを仕掛ければ、高い確率で失敗するでしょう。
月々定額を預けることによってリスクが分散されるのが金投資の魅力の一つです(ドルコスト平均法と言います)。むやみにスポット買いをするのは避けましょう。
4、金投資のマニュアル本はいらない
書店に行けば、金投資に関する多くのマニュアル本があります。『金投資の必勝法』『金投資で1億円』などなど、とても魅力的なタイトルのマニュアル本が数々並んでいます。
ただ、基本的に純金積立にはマニュアルなど必要ありません。月々一定額の資金を入れて、ドルコスト平均法によってリスクを低減させるだけの投資法です。FXや株式、あるいは商品先物取引における金投資よりは、むしろ預貯金に近いと考えても良いでしょう。預貯金にマニュアルが必要ないのと同様、一般に、純金積立にもマニュアルは必要ありません。
純金積立のメリット・デメリット・リスク
純金積立のメリットとデメリット、および投資リスクについて詳しく見ていきましょう。
純金積立のメリット
定期預金など銀行の預金とは違い、元本保証がされていないという点が、投資信託での大きなリスクと言えるでしょう。運用によっては損が出てしまい、元本割れを起こす可能性も考えられます。また、投資信託は運用を専門家に任せる仕組みになっていますので、「販売買付手数料」など運用を任せることにより発生する費用や、信託期間途中での換金の際にかかるコストなど、様々な費用を支払う必要が出てくるデメリットもあります。
- 金は無価値にならない
貨幣は理論上、無価値になることがありますが、金は無価値になることはありません。
貨幣には、いわゆるハイパーインフレのリスクがあります。ハイパーインフレに陥った場合、貨幣は無価値にまではならなくても、紙くずに近い価値まで下がる可能性もあるでしょう。実際、日本では戦後3年半で物価が100倍になりましたが、当時は、一生懸命ためた預貯金を紙くず同然に感じた人も多かったはずです。
世界史上で産出した金の総量は、50メートルプール3杯分のみ。希少性ある現物資産なので、金の価値がなくなることはありません。
- 金の価値は世界中で共通
金は、世界どこの国でも共通の価値ある資産として信頼されています。日本の金を海外のどの国に持って行っても、あるいは海外のどの国の金を日本に持ってきても、その価値は共通です。
- 金は有事や不況に強い
不況や戦争など、世界情勢がマイナスの方向に動いたとき、資金は株や債券などから金へと流れます。世界情勢が不安定になれば企業や自治体が財政難に陥ってしまう可能性がある一方、金という現物資産は極めて安全性が高いからです。世界情勢が不安になったときの金投資の世界では、「有事の金」という合言葉があります。
- 月々少額から積立が可能
純金積立は、月々少額の積立金でも行なうことができます。業者によっては、わずか1,000円からの積立も可能です。
一般に積立金額は1,000円刻みで自由に設定できる業者が多いので、まとまった資金が必要となる株式投資などに比べて、身近な投資法と言えるでしょう。
- ドル・コスト平均法でリスクが軽減する
純金を毎月1g積み立てる場合、金相場が毎日変動している以上、月々の投資価格は変わってきます。一方、純金を毎月5,000円積み立てる場合、純金の買付量に変動はありますが、投資金額は毎月一定です。純金積立は金額を基準に積み立てる方式なので、後者の方式が採用される形になります(ドル・コスト平均法)。
ドル・コスト平均法で純金積立をした場合、価格が高騰したときには金を少ししか買えませんが、価格が暴落したときには金をたくさん買うことができます。これを長期的に均して平均取得単価を計算すると、損失も利益も極めて小さいことが分かるでしょう。つまり、純金積立は安定的な投資法ということです。
- 他の投資のリスクヘッジに有効
株式や投資信託などのリスクヘッジ用として金投資は有効です。
一般に、株式相場が下落すれば、投資信託も連動して下がる傾向があります。投資資産が株式と投資信託だけだった場合には、含み損がどんどん膨らんでいく形となります。
一方、株式相場が下落すると、金相場は逆に値上がりする傾向があります。そのため、株式や投資信託と合わせて保有しておくことにより、リスクを大きく軽減させる効果が生まれます。
金投資のデメリット・リスク
- 利息・配当等がない
純金積立には、預貯金や債券、株式、投資信託などと違い、利息や配当金、分配金などがありません。金そのものは、企業とは違って、何ら生産性のあるものではないからです。ただし、他の投資商品と同様にキャピタルゲイン(売却時の差益)は期待できます。
- 価格変動リスクがある
株式やFX、商品先物取引などに比べれば、純金積立は非常に安定的な投資法です。ただし、金とは言えども価格変動がないわけではないので、平均取得単価よりも低い価格のときに全て同時に解約した場合には、元本割れを起こしてしまいます。
- スプレッドにより損失を生むこともある
スプレッドとは、買取と小売の価格差のこと。「買い5,000円、売り4,950円」といったように、あらかじめ買取価格と小売価格には差が存在しています。実質的には仲介業者に支払う手数料ということになります。理論上、5,000円で買うと同時に売却した場合、この例の場合は50円の損失を生むことになります。
なお、株式、債券にはスプレッドが存在しません。金投資の他には、為替取引で見られる価格差です。
- 購入手数料や年会費がかかる
純金積立では、購入の際の手数料、または年会費がかかることが普通です。一般に、購入手数料がかかる場合は年会費が無料となり、購入手数料が無料の場合は年会費がかかる傾向がありますが、手数料も年会費も両方かかる業者もあります。
年間のトータルコストは、業者によって大きな差があります。仮に月々1万円程度の純金積立を行なった場合には、年間3,000円~6,000円のコストが相場でしょう(編集チーム調べ)。
純金積立にかかる税金について
純金積立口で購入した金は、現物の購入、つまりインゴットや金貨などの購入と同じ扱いとなります。利益を得た分だけ税金を払う必要がありますが、税制面では課税の特別控除枠や保有期間による税金の優遇措置などがあるので、事前にチェックしてみてください。
利益が発生したときの税金
純金積立で購入した金やインゴット、金貨について、保有していた現物を売却して利益が発生した場合は、取引状況に応じて「譲渡所得」「雑所得」「事業所得」のいずれの扱いとなります。
給与所得者が保有していた現物を売却した場合は「譲渡益」となり、他の譲渡益と合わせて、年間50万円の特別控除枠が適用されます。そしてその枠を超えると「譲渡所得」となり、他の所得と合わせた総合課税の対象となります。なお、課税対象となる譲渡所得の算出方法は保有期間によって異なります。
損失が発生したときの税金
一方、保有していた現物を売却して損失が発生した場合、譲渡所得の場合には他の譲渡所得と合わせて損益通算することができます。また、雑所得の場合にも他の雑所得と合わせて損益通算できます。
譲渡所得の場合、金地金や金貨は「生活に必要のない資産」に該当します。そのため、譲渡による損失の金額は、他に譲渡所得がある場合にはその範囲内で損益通算することができます。ただし給与など他の区分の所得と損益通算はできません。
相続・贈与時にかかる税金
純金やインゴット、金貨などの現物も、所有者の財産とみなされます。つまり、それらを相続した場合には相続財産として相続税の対象となり、贈与された場合には贈与財産として贈与税の対象となります。相続・贈与をする際には、しっかりと評価額を算出した上で、できる限り節税できるような方法をとっていくのがいいでしょう。
純金積立の課税額算出方法
純金積立で購入した金にかかる税金は、基本的にはインゴットを購入した場合とほぼ同じ扱いですが、課税所得計算のための金の取得価額は違ってきます。
インゴットの場合は購入時の金価格で決まるのですが、純金積立の場合は「総平均法に準ずる方法」による算出で決定します。
「総平均法に準ずる方法」とは、ひと言で言うと平均取得価額のことを指します。ドルコスト平均法で購入した場合には、日々の購入単価の平均に基づき、購入した金の取得価額が決まります。また、当日にスポット購入した場合は、その日の購入単価が取得価額となります。
純金積み立てではドルコスト平均法によって価格変動リスクを抑えられると共に、日々の購入単価の平均に基づく金額が取得価額に使えることから、インゴットを購入する場合と比べるとリスク軽減を図れる可能性があります。
売却金額から取得価額を差し引いた金額が譲渡益となる点などは、金もインゴットも変わりません。譲渡益に加えて他の取引などで得た譲渡益の合計金額から特別控除の50万円を差し引いた金額が譲渡所得となります。これは、給与などほかの所得と合わせて総合課税として税務署に申告する必要があります。
また、金の場合は課税対象になる譲渡所得の算出方法が保有期間によって異なります。そして保有期間が5年超の場合に限り、課税される譲渡所得の金額が半分に軽減されるという特徴があります。
算出方法
課税額の具体的な算出には、以下の計算式が適用されます。
- 保有期間が5年以内の場合の譲渡所得【短期譲渡】
譲渡価額-(取得費+譲渡費用)-特別控除=課税所得額
- 保有期間が5年を超えるの場合の譲渡所得【長期譲渡】
{譲渡価額-(取得費+譲渡費用)-特別控除}×1/2=課税所得額
純金積立は、保有期間が5年以上であれば、課税される譲渡所得の金額が半分になります。つまり、5年以上という長期保有に適した投資と言えるでしょう。
さらに純金積立の場合、ドルコスト平均法で購入した金の取得価額は、日々の購入単価の平均に基づいて算出されるため、インゴットを購入する場合と比べてリスクを軽減できる可能性があります。
さらに、課税されるのは譲渡益が出た場合のみで、損失が出た場合は、同じ譲渡所得で利益が出ていれば損益通算もできます。
さらに詳しく知りたい場合は、国税庁のホームページ「タックスアンサー」が参考になります。また、専門家から話を聞きたいのであれば、お近くの税務署などに足を運んでみるといいでしょう。
純金積立での資産運用に関する口コミ評判
安定した資産運用ができる
銀行など低金利が続いていて、預金の利息が望めない中、純金ほど安定した資産運用はないと思います。これまで貯金をするというのが苦手でしたが、毎月の積立には自動引き落としを活用することができるので、着実に積み立てることができるのが良いです。
インフレのリスクに強い
為替や株価などは戦争やテロなど世界的な有事があった際、価値が急落する傾向にありますが、安全資産として捉えられている純金は逆に上昇傾向になります。ですので、私はインフレリスクを極力抑える対策に、分散投資の一つとして純金積立をしています。
金は世界的な信用資産
純金は世界的に信用されている資産なので、いざ売却しようと思ったとき世界各国どこでも公正な価格で換金することが可能な点が魅力です。金は国際通貨とも言われるくらい世界的に信用されている資産なので、将来のために積み立てていても安心です。
長くやるほど損はない商品
株や不動産への投資とは違って、純金積立は長くやればやるほど大損をする確率は減っていくものだと思います。何より、価格が上がれば売れば良いし、万が一下がってもそのまま持っていれば良いので、運用の仕方がわかりやすいところが一番のメリットと考えています。
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